2024/08/20
バッグ・鞄・小物用の各種皮革素材を展開している(株)章利(本社東京・阪本 章社長)では、2022年春夏向けコレクションの個展を、来る6月9日㈬から開催する。リニューアルした同社ショールームを会場に、新作および提案素材をはじめ定番革まで、多彩な革素材を取り揃える。
章利が国内総代理店として日本での販売権を持つ、英国老舗タンナー「THOMAS WARE & SONS(トーマスウェア&サンズ)」社のブライドルレザーは、世界最高峰と評価されており、従来からのハードなタイプだけでなくソフトなものまで様々な種類を用意できるのが強み。また、定番カラーに加えて日本市場に向けたオリジナルカラーを英国本社で作り、章利が在庫を積んでいるので1枚からの販売も可能。さらに、オークバークやコードバンも取り扱っている。この他、同じくイギリス老舗タンナーの上質なスエードや、フランスタンナーのボックスカーフ、イタリアタンナーのヌメ革など、欧州高級皮革の充実展開を図っている。
また、章利の取り扱いの半数以上を占める国産皮革についても、国内最高品質の牛ヌメ革をはじめ、姫路のタンナーを中心にそれぞれが得意とする多種多様な革を揃えている。永年培ってきた信頼関係による国内各タンナーとの太い繋がりを活かし、顧客が求める風合いや条件に合わせたオリジナル素材の提案も得意とするところだ。
ECサイト開設でオンライン販売にも対応
章利では、5月よりECサイト「章利オンラインストア」(https://sholi.co.jp/store/)を開設し、インターネットでの皮革販売もスタートした。同社取扱いの革を1枚から販売しており、法人向けBtoBの受注はもちろん、雑貨クリエイターや趣味のレザークラフトで革素材を探している個人でも気軽に購入ができる。
「トーマスウェア&サンズのブライドルレザーをはじめ、ハイブランド製品でも使われる欧州高級皮革、国内有名タンナーの革素材など、ここでしかお買い求めできない素材を数多く取り揃えています。『良質な革素材を必要としている方に、1枚からでも多くの皆様にお届けしたい』そんな想いからオンライン販売を始めました。ぜひ、ご活用ください」(章利オンラインストア店長・阪本彩乃さん)
皮革への理解を広める活動にも注力
革卸問屋として皮革素材の販売だけを手掛けるのではなく、章利では“皮革素材”への理解を深めてもらうため、高級革製品を展開する小売店やバッグ業界卸企業の取引先に対して、革に関する様々な知識や情報、素材特性について解説する講習会を開催している。自らが講師を務める阪本社長は、
「革のプロフェッショナルである私達が当たり前と思っている事が、卸先のメーカー・問屋の方、また、その革を使って作られた製品を販売しているお店の方、最終的には一般消費者の方々まで、必ずしも知られているとは限りません。天然素材である革の魅力だけでなくデメリットな部分も含めて伝える事で、皮革素材への理解をより深めてもらい、愛着が感じられる素材という意識が浸透することを願っています」と話す。もともとが食肉の副産物である革自体がエコロジーな素材ーーという観点から、皮革素材への正しい理解を広めることも革卸企業の役割と認識している。依頼があれば、今後も「革の講習会」を行っていきたいとのことだ。
最後に、今回の個展に向け阪本社長は次のよう述べている。
「私たちが目指しているのは、革問屋を超えた革のコーディネート。皮革製造現場での実務経験を活かした“タンナーの目線”で、メーカーやクリエイターの創作意欲に触れ、その実現に最も適したタンナーを検討し、要望に即した革素材を提供することです。“タンナーとレザークリエイターの橋渡し”こそが、章利の最大の特徴だと自負しています。個展では、革素材の調達はもちろん、新しい革素材や自社ブランドの開発など、革に関する様々なお悩みやご相談も、気軽にお寄せください」
●(株)章利 TEL.03-3876-2924
https://sholi.co.jp