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天然皮革の素晴らしさを広く発信しつつ、皮革製品に関わるプロを対象にメンテナンスの知識・サービス向上を目指す/日本皮革製品メンテナンス協会

time 2022/03/16

天然皮革の素晴らしさを広く発信しつつ、皮革製品に関わるプロを対象にメンテナンスの知識・サービス向上を目指す/日本皮革製品メンテナンス協会

 一般社団法人 日本皮革製品メンテナンス協会(略称:JLPMA)では、天然皮革を素材に使った靴や鞄、バッグ、財布小物などの皮革製品の修理・ケアを通じてその素晴らしさを伝えることを主目的に、勉強会や研修会での会員の知識共有やレベルアップ、資格試験制度によるプロフェッショナルの育成を行なっている。また、靴磨き職人、靴修理職人、皮革製品の製造や販売に携わる人々の社会的地位の向上と、次世代継承に向けた人材育成、交流促進、研究開発等の活動にも力を入れている。
 JLPMAの設立は4年前の2018年。靴および皮革製品に関連する企業・団体・学校を対象とした法人会員と、皮革製品に関連する法人に所属する個人と個人事業主を対象とした個人会員、協会の目的に賛同し支援をする賛助会員で構成されている。代表理事を務める小澤廣幸代氏(㈱モルフォ社長)は、協会設立の経緯に関して次のように述べている。
「これからの商品の価値を考えた時、“ものを作って売る”までが動脈であるならば、静脈という部分でメンテナンス、アフターケアといった事にも目を向けていくべき。作りっぱなし売りっぱなしではなく、例えば、メンテナンス・修理しやすい製品作りにするなど、これからは顧客価値を高めた商品提案を意識していかなければなりません。特に皮革製品は、手入れやメンテナンスをすることで付加価値が高まるもの。しかしながら、メンテナンスに関する業務は関連企業が各々対応しているだけで、それを主に活動している団体はありませんでした。そこで、メンテナンスを通じて天然皮革の魅力を伝えつつ、メンテナンスが顧客満足に繋がるサービスであることの啓蒙活動のため、当協会を立ち上げることとなりました」

入会のメリット

 協会の具体的な活動内容は次の通りで、入会によって様々なメリットが用意されている。
【資格検定制度】
 靴磨きや革靴の手入れに関する「シューケアマイスター」と、バッグ・革小物等の販売や手入れに関する「レザーケアマイスター」の2つを資格検定制度を通じて認定し、合格者には認定証とバッジを授与。スキルアップや一般客の信頼度アップに役立てられる。
【工場見学会・各種セミナー】
 タンナーや靴・皮革製品の製造工場見学、ファッションやメンテナンス技術の勉強会、著名人の講演会やセミナー等、定期的に開催される催しに参加できる。
【広報・イベント】
 協会主催イベントまたは協賛企業のイベントへの参加が可能。皮革製品の手入れ、靴磨き、靴修理を通じた広報活動を積極的に行なっている。
【ビジネスマッチング】
 会員相互の親睦と情報交換を目的とした交流会への参加。人脈を広げることでビジネスマッチングに役立てられる。
 小澤代表理事は、
「(一社)日本皮革産業連合会/日本革類卸売事業協同組合では、一般の方向けに資格制度『レザーソムリエ』を実施しており、それを通じて多くの方々が皮革および皮革製品の正しい知識を持つようになってきました。そういったお客様に対応するためにも、皮革製品の販売や製造に携わるプロの側がしっかりとメンテナンスの知識や技術を身につけておく必要があります。また、雇用者がマイスター認定を受けた人を待遇面などで評価することにより、従業員のモチベーションもアップするでしょうし、スタッフにマイスターが存在することで、“皮革製品についての相談ができるお店”“購入後も修理やケアをしてくれるブランド”という販売促進の要素にも繋がります。メンテナンスを通じたこの輪を広げていくことで、皮革産業のさらなる活性化を目指していきたいですね」と抱負を述べている。
 なお、入会に関する費用は、個人会員が入会金1万円・年会費1万2千円、法人会員が入会金1万円・年会費6万円、賛助会員が入会金1万円・年会費20万円(全て税別価格)。JLPMAでは、靴およびカバン・バッグ・財布小物など皮革製品に携わる各業態(小売・卸・製造)企業に向けて、協会の事業目的に賛同し活動支援に協力してくれる会員を随時募集している。

●入会申し込み用URL
https://jlpma.net/member/

JLPMAでは、販売、企画、サービス部門の強化として、協会公認の靴の手入れに関する資格検定制度「シューケアマイスター検定」と、革小物全般の販売やケアの技術を認定する「レザーケアマイスター検定」を年1回実施。資格検定の合格者には、当協会が発行する「認定証」と「ピンバッジ」を進呈している。
《検定試験の流れ》
①事前講習会▶②筆記試験▶③実技試験

シューケアマイスター


革靴などの販売や製造、企画をするために必要とされる能力として、靴磨きや手入れに特化した資格。皮革や靴の知識の他、鏡面磨きをはじめとする、靴磨きや手入れの技術など実務能力を有した者を認定する。販売やサービスの向上に役立つ専門資格認定制度。2022年度の検定試験は終了。

レザーケアマイスター


プロのレザーグッズ(革小物、レザーバッグ等)の販売や製造、企画をするためのノウハウや革の手入れの技術をベースにして、コンサルティングすることのできる実務能力を認定する。皮革の専門知識に加え、素材別のケア方法の知識と技術、レザーグッズ販売時の接客スキルを習得し、実務に役立つ皮革製品に関しての専門的資格。2022年度の検定試験は6月より実施予定。

●問い合わせ先
日本皮革製品メンテナンス協会 事務局
TEL:03-3847-8223

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