2024/08/20
ファッション・アクセス展
皮革素材・製造技術(MM&T)展
「アジア・パシフィック・レザー・フェア(APLF)2016」(主催:APLF Ltd/運営:UBM Asia Ltd)が、去る3月30日から4月1日までの3日間、香港コンベンション&エキジビションセンターに於いて開催された。
鞄・バッグ・靴・アクセサリーなどトータルファッションアイテムを集積した製品展「ファッション・アクセス展」と、皮革素材をはじめ各種材料、原料、製造機器などによる「皮革素材・製造技術(MM&T)展」が同時開催され、それぞれのジャンルでの多彩な最新コレクションが展示された。
今回のファッション・アクセス展には25の国と地域から361社が出展。国別パビリオンは、バングラデシュ、中国、インド、日本、韓国、パキスタンが開設し、初参加は115社に達した。国別参加企業は中国の102社がトップで香港83社、インド67社が続く。
出展品は、バッグ、ファッション雑貨、靴、衣類、革小物、旅行用品など。出展比率ではバッグが48%と突出しており、次いで革小物とファッション雑貨が22%、靴17%、レザー製衣類11%となっている。
一方、MM&T展には48の国と地域から1064社が出展。国別パビリオンでは、バングラデシュ、ブラジル、中国、エジプト、エチオピア、フランス、ドイツ、香港、インド、イタリア、日本、韓国、パキスタン、スペイン、台湾、トルコ、英国、アメリカから24のグループパビリオンが開設し、初参加は209社。国別参加企業は中国の195社がトップで、イタリア174社、香港128社、インド92社と続く。
出展品は、原皮、半製品革および製品革、爬虫類革、合成皮革、天然素材、副資材や装飾品、靴部品、化学品、染料、鞣製用機械および関連機器・ツール、製靴用機器、試験・検査等サービスなど。出展素材の比率は、製品革が50.8%、半製品革およびクラストレザー9.9%、合成ファブリック/合成素材9.4%、鞣製機器/仕上げ機器など7%、原皮5.7%となっている。
多彩なイベントも盛りだくさんに開催
会場内では製品および素材の展示のほかにも、多様な興味深いイベントが来場者に向けて行われた。
タンナーや化学薬品会社が最新情報を発信する「レザーフォーラム」や「2017春夏ファッション&トレンドセミナー」「2016秋冬ファッションアクセサリー・トレンドセミナー」といった各種セミナーが開催された他、バッグのデザインコンペ「DESIGN-A-BAG」が開かれ最優秀作品が選出された。
皮産連のジャパンパビリオン
ファッション・アクセス展とMM&T展に連続出展
日本ならではの感性とデザインが高評価
一般社団法人日本皮革産業連合会(岩﨑幸次郎会長)では、今回のMM&T展およびファッション・アクセス展にそれぞれジャパンパビリオンを出展した。MM&T展は4年連続、ファッション・アクセス展へは9年連続の出展となる。両展のパビリオンとも多くの来場者が訪れ、参加各社が出展した製品・皮革素材について高い評価を受けた。また、連続出展の企業はこれまでの経験と実績で海外バイヤーと直接商談を行うなど、パビリオン全体で盛況振りを見せた。
MM&T展では、日本製の革素材を出展した革販業者およびタンナー9社(相川商事㈱、アークレザージャパン㈱、アントクコーポレーション、㈱伊藤登商店、㈱タテマツ、フェニックス、雅彦化成、㈱山陽、㈱和田商会)が参加。
ファッション・アクセス展では、鞄、ハンドバッグ、革小物、靴、ベルト、手袋のメーカー15社(【靴】㈱リーガルコーポレーション、㈱Jay Jay Japan、【ハンドバッグ・小物】㈲ウィズ、㈱エトワール海渡、㈱革包司 博庵、㈱キクヒロ、㈱太閤、㈲野村製作所、㈱パーリィー、㈱ペレボルサ、㈱山万、㈱ルボア、【鞄】㈱ウノフク、ナース鞄工㈱、【手袋】㈱クロダ)が参加。
(有)ウィズがAPLFアワード大賞を受賞
デザイン性、品質の高さ、技術の革新性が評価された商品に贈られるAPLFアワードで、ファッション・アクセス展のジャパンパビリオンに出展した㈲ウィズのバッグ2点が、Excellence in Product Design部門の大賞を受賞した。受賞したバッグはブライドルレザーを素材に作られ、使うほどに革の味が増してくるもの。そのクオリティが高く評価された。
㈲ウィズの竹下 皇氏は受賞の喜びを次のように語った。
「昨年までの大賞受賞商品は個性的なものが多く、当社のオーソドックスなバッグが受賞できるとは思いませんでした。素材は牛革に蠟引きをしたもので、今回展示した商品の中では一番注目のバッグ。今回の受賞は今後当社の商品を販売していくうえで大いに自信になります。これからは他の革素材で生産するデザインバッグにも挑戦していきたい」